著者論文
いまマクスウェルの電磁界方程式を考える
(1)
(2)
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(5)
ここで、
は電界[V/m],
は磁界[A/m],
は電束密度
,
は磁束密度
,
は電流密度
である。
一般にすべての媒質は、誘電体と磁性体で構成されている。
そしてそれらは全て空間上はテンソルとして表すことができる。
テンソルは、媒質の空間においての性質を表します。
媒質の性質は、大きくわけて
の4種類に分けられる。
が、周波数により値が異なる場合、これを分散性媒質と呼ぶ。
時間軸上での
は、周波数軸上では、
(2-1)
となる。つまり周波数の関数となっている。
磁性体の複素比透磁率は,
周波数無限大(時間領域でいえば瞬間の時間)のときの比透磁率と電気比感受率(分極率)
の和
(2-2)
で表すことが出来る.
従って式(2-1)は,
(2-3)
と表すことができる.
ここでは磁界であり,
である.
式(2-3)の第2項の周波数領域の掛け算は,時間領域では
(2-4)
のように畳み込み定理により時間領域に変換できる。
式(2-4)は,
(2-5)
で表すことができる.
つまり周波数領域の掛け算は、時間領域での畳み込みとなり、畳みこみをから
まで行ったものに等しいことがわかる。
したがって時間領域での式(2-3)は,
(2-6)
となる.